エリスの受難
第二章「聖遼学園の噴水で」
エリス「ここまでくれば大丈夫か?」
聖遼学園の噴水まで来てやっと一息つくことができた。
エリス「ホントに何なんだよ。アイツは」
エリス「はぁ〜、疲れた」
渇いていた喉を噴水の水で潤すエリス。
全力で逃げたおかげで今ごろ疲れが襲ってくる。
しばらくここで休みたいくらいだった。
ユラリ・・・
エリス「なんだ?いきなり暗くなったぞ?」
エ周りが突然暗くなり背筋がゾクゾクしてきた。
リ・サ「虫〜」
エリス「まさか・・・」
振り返ったエリスの目に映ったのは、やっぱりリ・サだった。
エリス「またでた!」
確認するやいなや全速力で飛び上がる。
リ・サ「待つのです〜!!」
エリス(何処に逃げればいいんだよ!)
エリスは逃げながら必死に逃げ場を探す。
リ・サ「虫!とまるのです!」
その間も攻撃は休みなく続いていく。
リ・サ「おとなしく捕まるのです!」
ビュン!!ビュン!!
リ・サの手がエリスをかすむめいく。
エリス(ヤバイ!このままじゃホントにヤバイぞ!)
このままだと捕まるのは時間の問題だった。
エリス(カリンだ!そうだ!カリンに頼もう!)
自分の店のお得意様で騎士道部の少女、かりん。
彼女ならたしかにリ・サをとめれるだろう。
エリス(今日はたしか部活してるはずだったよな!)
騎士道部に向けて方向をかえて急ぐ。
部室が見えてくるとエリスはいつも自分が使う近道に向かった。
それは柵にあいた小さな穴だった。丁度、妖精サイズの大きさだ。
エリスは後ろを振り向かず、全力で穴に飛び込んだ。
ズドン!!
リ・サ「うきゅ!」
追いかけることに集中していたリ・サは見事に柵にぶつかりズルズルとずり落ちていった。
リリス「やっと、追いついたの・・」
リリス「よくわかんないけど、のびてるの」
とりあえず、リ・サに気づかれないように騎士道部の敷地に入っていくリリス。
リ・サ「う〜ん・・はっ!?虫何処に逃げたのです!」
リ・サ「この中から匂いがするのです」
鼻で匂いを嗅ぎ取り騎士道部の中へと柵を飛び越えていった。
続く