草壁サイフォンレプリカ


草壁サイフォン  と  上岡君コップ?

ゲーム中、草壁先生の飲んでいる理科実験器具で作ったサイフォンコーヒーは本当に作れるのか?おいしいのか?実験してみました。

サイフォンの仕組みを少々。図のようにフラスコにゴム栓がついたロートがくっついています。中に水を入れてアルコールランプで暖めると中の空気が暖められ膨張します。(水が気化した蒸気もあると思います)逃げ口はロートの管だけなので、中の水は押し上げられていきます。暖まった水がロートの上でコーヒーになります。フラスコの水がほぼなくなったところで火をどけるとフラスコの中の気体は冷やされ、上に上がった水(珈琲)を下に吸い込み始めます。
←市販品 仕組み

そもそもサイフォンは珈琲器具の中で一番視覚的に楽しいもので、これを理科実験器具に置き換えて飲むというのは理系人間としましては想像しただけでもドキドキワクワクします。(しない?)

原理的には問題無いし、器具の名前からして実験器具と同じなのでそのまんま置きかえれば大丈夫。ということで早速レプリカの製作をしてみました。
実験器具に置き換え

ここで、フラスコなんですが、市販のものの形状が丸底フラスコなのですが、ゲームに忠実にということで、三角フラスコを使用しました。

材料と値段ですね。新宿の東急ハンズでそろえました。
ガラスロート(直径90mm)
ゴム栓(9号)
三角フラスコ(200ml)
エリコン管(ゴム管)
セラミック付金網
三脚
アルコールランプ中
アルコール(400ml)
ゴム栓穴あけ器
上岡君用ビーカー(200ml)
 試作品合計
800円
140円
600円
400円
250円
600円
750円
400円
1850円
400円
6190円
というわけで、無からしかも1セットだけ製作すると市販品より高くつきます。
複数セット作成するのであればゴム栓の穴あけ器は1回買えばすみますし、実験室があるなら使わせてもらうのもいいでしょう。シリコン製のゴム管、エリコン管というのも必要な量の何倍もあるので1つ買えば数セット分あります。さらに、ロートをプラスチック製にして(200円)、上岡君コップをやめれば、二台目以降は2940円ほどで作れます。これなら安い珈琲メーカーくらいの値段です。

というわけで完成図。作業はゴム栓に穴をあけてそれをロートの根元まで差し込む。それからゴム管をロートの先につけてフラスコに入れたとき底につかない程度の長さに切る。それだけです。

フィルタなんですが、市販サイフォンのは布製です。ロートの底が平たいのでうまく とりつけられるのですが、この手作りサイフォンではあまりうまく行きませんでした。 なので普通の珈琲メーカーで使うペーパーフィルタを使用します。

入れかた

・フラスコに水130ml前後入れる。
・ロートを差しこみ栓をする。
・ロートにコーヒーメーカー用のペーパーフィルタを付け、豆(細引き)を入れる。
・三脚に乗せて(結構頭でかちなのでバランス悪く、加熱中ひっくり返らないように注意)アルコールランプの火をつける。
・しばらくしてお湯が上がってきたら軽くかき混ぜる。
・お湯が上がってぼこぼこ言い始めたらアルコールランプをどかす。
・この写真ぐらいの、まだちょっと上に珈琲が残っているあたりでロートをはずしてください。(熱いので手袋なりして)このままほっておくと上から空気まで吸い込んでしまい珈琲が酸化してしまうそうです。
(おいしい入れ方はどこかコーヒーの専門サイトを見られたほうがよろしいかと)
・最初はならしということで、水で何度か試してみるといいと思います。

*注意*
ロートのせいでかなり重心の高いサイフォンになります。つまり倒れやすいので 珈琲を入れている最中(特に火をどける直前)に倒すなどすると、硝子で怪我を したり、火傷、火事などの危険があります十分注意してください。


試飲

市販のサイフォンに比べてロートが小さいので、1回に120mlほどしか作れません。また、丸底ではないので、フラスコの底に残る水の量が効いててちょっと薄い珈琲が出来あがります。また、それ程熱くならないうちに水が上がっていくのでコーヒーの出もそんなによくないです。サイフォン珈琲はもともと薄めらしいですが。

その後の思考錯誤によると…
一番上の写真にあるようにアルコールランプの高さを調節して(黒いのは珈琲 入れる缶の蓋です)温まりやすい位置にしたほうがいいことがわかりました。 あまり低い位置でゆっくり加熱するとゆっくりお湯が上がるので珈琲が濃くな るけれど、色だけで苦くてまずい物になりました。
写真ではゴム管の先端斜めに切ってますが、フラスコの底に付かなければイイの で斜めに切ったのは失敗でした。まっすぐでイイと思います。
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